シミュレーション作成実習4

左画面から、以下に紹介している「月の軌跡を描いてみよう。の作成実習マニュアル」のA4版PDFファイルをダウンロードできます。

 ご利用下さい。


 4.月の軌跡を描いてみよう。

 

 太陽の周りを公転運動している地球とその周りをまわっている月の動きを、いづれも等速円運動していると仮定して作成してみよう。

 

 

作業手順1 スピンボタンで「Timer」を作る。 


 右図のようにQ1には「カウンター」、O4には「⊿t=」、O2には「t=」と記しておきます。(書いてなくとも動きには関係ないが。

 後でこれから作るスピンボタンとQ2をリンクさせるのでQ2にカウント数が表示されるようになります。

 P4には1カウントごとの時間間隔⊿tの数値を書き入れます。(とりあえず0.01としておきます。)

 P2には「=P4*Q2」という計算式を記述しておきます。

 

 右図のように、[開発]タブから「挿入」→「AxtiveXコントロール」→「スピンボタン」をクリックしQ3セル付近にドラックし右図のようなスピンボタンを貼り付けます。

 

  [開発] タブが表示されていない場合は、

[ファイル] タブから、[オプション] の[リボンのユーザー設定]画面を表示させて、 [メイン タブ] の下の [開発] チェック ボックスをオンにします。

 

 

 スピンボタンの上で右クリックし、「プロパティー」をクリックし一覧を表示し、LincdeCell には Q2Max には 10000 位(大きければ良い)を記述する。

 

 次に今の状態が「デザインモード」状態なのでこのままではスピンボタンが動かないので、これを解除する。解除は、[開発]タブで表示される画面(右上図)の「デザインモード」をクリックしON/Offを行う。

 

 

 

 

 

 これで、スピンボタンを使ったTimerが出来上がりました。スピンボタンを押してみてください。

 

「Reset」ボタンが有ると便利ですが、ココでは省略します。リセットする時は、Q2に0を入れてください。 

作業手順2 地球と月の位置座標(Xe,Ye)と(Xm,Ym)を作る。 

 上の画面のように、まず地球について 

P7には =PI()                「 ωe = π 」

Q7には 20                               e=20」

R7には  =Q7*COS(P7*P2)  「 Xe=Re  Cos( ωe  t )  」

S7には  =Q7*SIN(P7*P2)          「 e=Re  Sin( ωe  t )  」

と入力する。

 

 続いてについては地球の周りをまわっているので、

P14には =12*PI()、            「 ωm = 12π 」

Q14には                                     m=2」

R14には  =R7+Q14*COS(P14*P2) 「 Xmem  Cos( ωm   t )  」

S14には  =S7+Q14*SIN(P14*P2) 「 mem  Sin( ωm  t )  」

   と入力する。

作業手順3 地球と月をグラフ上に表示する 

 まず、右画面のように

「挿入」⇒「散布図」⇒「散布グラフ」を選択します。

 

 表示されたグラフの外枠を左クリックして出てくるmenuから「データの選択」をクリックする。

 右画面のように「データソースの選択」ダイアログで「追加(A)」を押し、続いて出てくる「系列の編集」ダイアログに、

 まずは地球について

系列名」には「地球」と書いてあるO7を、

系列Xの値」にはR7を、

系列Yの値」にはS7を指定し「OK」を押す。

 続いて「追加」を押しについて

系列名」には「月」と書いてあるO14を、「系列Xの値」にはR14を、系列Yの値」にはS14を指定したら「OK」を押し系列編集を終える。

 最後に「データソースの選択」の「OK」ボタンを押す。

 

 すると、グラフ上に2つのマークが出てくる。

 

 この時点ではグラフの横軸と縦軸の値が固定されていないので、変化のたびに軸の最大値、最小値が自動的に変化してしまうので、

 次は縦横軸の最大値と最小値を固定し、出ているマークを地球や月らしいマークに変えます。

 

 

 

 

 

作業手順4 「データ系列の書式設定」でグラフを見やすくする。

 グラフを構成している要素を「データ系列」といい、その書式を設定することで任意にグラフの体裁を変更できます。

 縦軸や横軸の色形だけでなく、軸の最大値、最小値も書式設定で行います。

 

 変更したい要素(データ系列)の書式設定はその上で右クリックして出てくるサブメニューから入ることもできますが、ここでは誰もが確実に入れる方法を紹介します。

 横軸の最大値、最小値の設定作業を通し説明します。 上画像のように

①グラフをクリック。

②「書式」タブ

③左上の系列選択リスト▼をクリック。

④リストから「横(値)軸」を選択。

⑤「選択対象の書式設定」をクリックし出てくるダイアログの軸のオプションで、固定ボタンを押し、最小値ー30、最大値30に設定する。

 

 同様の手順で 縦軸 の最小値、最大値をー30、30に設定する。

 

 続いて、地球、月のデータ系列の書式設定で体裁を整える。(各自行う)

 

 

 

 

スピンボタンをクリックし、動かしてみて下さい。(基本部分はこれで完成です。)

 

<課題1> グラフの「データ系列の書式設定」を使い、下の画面のように、①太陽を表示させる。 ②縦、横軸を消す。 ③プロットエリアの色を変える。 などに挑戦してみて下さい。

 いろいろいじっているうちにできます。

 

 

<課題2> 作成したシミュレーションでは地球が太陽のまわりを1周する間に月は地球のまわりを何周していますか?それはどのセルに設定してありますか。

 

<課題3> 地球の公転周期は365.25日、月の公転周期は27.3日です。この関係で正確に回転させるためにはどのようにすればよいか考え設定してみて下さい。

 

<追加課題> 時間に余裕のある人は、地球の軌道を点線で描いてみて下さい。

 

<追加課題> さらに時間に余裕のある人は、月の軌跡が点線で描かれていくようにして下さい。(ヒント:グラフでは地球が1周するのに200カウントかかるので、この200カウント分のカウント数ごとの地球と月の軌道座標をあらかじめ作成しておき、時刻がきたら表示させるようにする。)

 少し難しいかもしれませんががチャレンジしてみて下さい。

 全く見当がつかない人は下の<月の軌道>をDownloadしてセル内に書かれているif関数の内容を見て考えて下さい。  


 

※ 追加課題完成図

 

完成例をダウンロードできます。

 

   月の軌道